日本認知症官民協議会について

現代の日本社会では、認知症行方不明者問題、家族介護の厳しさや消費者被害など、認知症をめぐるさまざまな課題が出てきています。
その一方で、認知症の人たちが自らを語り始めています。
認知症があってもなくても地域で安心して暮らせる認知症バリアフリー社会の実現。そのための社会環境の整備。
たとえ認知症になったとしても尊厳と希望を持って生活できる社会システムの構築が、わが国の重要命題となっています。
認知症官民協議会は、これらの命題への対応が社会全体に求められているという共通認識のもと、国や地方や公共団体、各業界団体、認知症当事者らが一体となり、認知症バリアフリーの取組を推進してゆくために設立された組織です。

認知症の課題に官民一体となって向き合います

日本認知症官民協議会は、国や地方公共団体や各業界団体、認知症当事者らが一体となって認知症バリアフリーの取組をより統合的かつ共時性をもって推進していくべく、2019年4月22日に設立されました。
認知症は国民全員が考えるべき課題です。認知症は医療や介護だけの問題ではありません。人が生活する上で関係する幅広い業界及びその関係者の参画と連携が必要となっています。
協議会には、国や地方行政及びその関係機関のみならず、経済団体や金融・交通・住宅・小売・生活・IT・通信・医療・介護・福祉などの業界団体、それに認知症に関係する学会や当事者団体も含めた、約100団体が参加しています。
参加業界の強い連携の下、認知症の人たちとともに、認知症バリアフリーの取組を推進していきます。

認知症に関わる課題に官民一体となって向き合います

認知症施策の推進体制

政府は、認知症に関わるさまざまな課題について、関係行政機関の緊密な連携のもと、政府一体で総合的な施策を推進する「認知症施策推進関係閣僚会議」を設置(2018年12月)。
その後、閣僚会議・有識者会議・幹事会での議論を経て、2019年6月「認知症施策推進大綱」が取りまとめられました。
このような政府体制のなかの推進組織のひとつとして、日本認知症官民協議会は、具体的施策等について協議する役割を担っています。

日本認知症官民協議会の組織体制

日本認知症官民協議会には、経済団体、金融(銀行・保険等)・交通(鉄道・バス・タクシー等)・住宅(マンション管理等)・小売・生活・IT・通信・医療・介護・福祉などの業界団体や地方団体、それに認知症に関係する学会や当事者団体、関係省庁も含めた、約100団体が参加しています。
協議会の下には、厚生労働省「認知症バリアフリー」と経済産業省「認知症イノベーションアライアンス」の2つのワーキンググループを設置。具体的テーマに沿って、当事者やその家族の意見を踏まえながら検討を進めています。
また、協議会事務局は厚生労働省、経済産業省、特定非営利活動法人地域共生政策自治体連携機構が務めています。

認知症官民協議会の組織体制
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